2005年8月刊『川辺川ダムはいらん!』川辺川ダム問題ブックレット編集委員会

「熊本日日新聞」2005年7月24日  評者 中村勝洋

川辺川ダム頼らぬ治水対策を提案
国土交通省の川辺川ダム建設に反対する3つの市民団体が26日、護岸の改修や森林の保水力アップなど、ダムに頼らない球磨川流域の総合治水対策を提案した冊子「川辺川ダムはいらん!」を発刊した。 
 ダムの洪水防止効果、ダム湖への堆砂、コンクリートの寿命など市民から寄せられた疑問について、同ダムをめぐる住民討論集会で国や住民側が示した河川流量などのデータをもとに解説。「住民が考えた総合治水対策」として、八代地区では萩原堤防の強化、人吉地区では河床の土砂撤去や護岸改修、上流域では、人工林の適正間伐などで森林保水力を高める─などを提案している。
 同ダムから水を引く計画だった農水省の国営利水事業が白紙となり、新計画づくりが大詰めの段階。29日には、流域の漁業権収用をめぐる県収用委員会の審理が控えている。冊子は、ダムをめぐるこれまでの動きも詳しく紹介している。
 編集した市民団体「清流球磨川・川辺川を未来に手渡す流域郡市民の会」メンバーは「多くの人に理解してもらえるよう分かりやすい言葉でまとめた。ダムの問題を身近にとらえ、治水のあり方を考える材料にしてほしい」と話している。