2009年10月刊『冤罪はいつまで続くのか』矢澤曻治

「日本経済新聞」2010年2月7日 評者 新倉修(青山学院大学教授)

 (前略)菅家さんの支援者の一人、西巻糸子さんは、幼稚園送迎バスの運転手という同業者のセンスから、自白がウソではないかと疑いをもった、という。学者や弁護士、冤罪被害者らの声を集めた矢澤曻治編著『冤罪はいつまで続くのか』の中で紹介された西巻さんの経験談は、司法の場における市民感覚の重要性を伝える。同書は、登山にたとえれば健脚コースだが、冤罪という文脈の中で今を読み解くのに格好のガイドとなるだろう。(後略)