書 名
この清流を守りたい
秋田・成瀬ダムは必要ですか?
著 者
樋渡 誠
本体価格
1500円
ISBN
4-7634-0462-8 C0036 Y1500E
発行年月日
2006年4月25日
体 裁
四六判並製
頁 数
176頁
内 容
宝石のような渓谷と森を呑み込む巨大ダム
むざむざ投入される一五〇〇億円の税金
このダムは本当に必要か?

成瀬ダムに関する 秋田弁護士会意見書を収録

その建設に一五三〇億円が投入されようとしている。
しかしどんな効果があるというのだろう。
地下水などで充分にまかなえる農業用水・水道水。
ダムよりもはるかに確実で安上がりな堤防による洪水対策。
工事のための工事を許しておいてよいのですか?
秋田の自然を愛する男の、足で歩いた迫真のルポ

この渓谷が、森が巨大な人工貯水池と化したらどうなるだろう。イワナの産卵床も虹立つ滝もヘドロに覆われ、二度と日の目を見ることもなくなるだろう。人々はさらなる自然を求めて、奥地へと押し寄せるだろう。ダム湖にブラックバスがゲリラ放流され、成瀬川源流では地獄絵が展開されるだろう。そして、かつて本当にかけがえのない自然があったことは、人々の心から忘れ去られるだろう……。(本文より)

目 次
はじめに …… 9

しのびよるダム建設  13
ため息 …… 13
起源 …… 16
ブナ退治 …… 17
崩落地 …… 21

巨大ダムの先例  27
玉川ダム …… 27
大王製紙誘致 …… 28
森吉山ダム …… 30
これでも大きさは成瀬ダムの半分 …… 32

まぼろしのダム  34
大洪水 …… 34
役内川の川井ダム …… 36
「それでもダムは必要」 …… 38
肴沢ダム …… 40
計画段階で消滅 …… 42

学びや  45
風に落ちた看板 …… 45
仁郷分校 …… 47
桧山台分校 …… 50
村の雇用事情 …… 52

単独立村  56
「成瀬ダムがあるから」 …… 56
一蓮托生 …… 59
ミステリー・サークルと監視カメラ …… 62

成瀬川源流行  66
田舎暮らし …… 66
緑のダム …… 68
水没する沢 …… 70
「すばらしい湖」 …… 72

能恵姫の涙声  74
栄淵から赤滝へ …… 74
能恵姫物語 …… 75
農業用水 …… 79
「干害?」 …… 81
日照りに不作なし …… 82
費用対効果一・〇九倍 …… 85
農家は声をあげて …… 90
届かなかった涙声 …… 92

ダムの代替案  96
日照りよりも日照不足が心配 …… 97
皆瀬ダムの一五〇%利用 …… 100
浪費型の排水路 …… 104
環境保全型かつ農業実態に即した用水路・排水路の改修を …… 111
休耕田を溜池に …… 112
洪水の調節 …… 114
玉川ダムの工業用水の転用を …… 115

現代の『日蔭の村』  117
キノコ採り …… 117
引越し …… 120
春まだ遠し …… 124

ダムを造る前に  128
時のアセス …… 128
無駄な公共事業百選 …… 130
東成瀬村とダムとの関係 …… 131
成瀬ダムは「想いつき」? …… 135
真木ダムの?異変? …… 139
「経済効果」はまぼろし …… 142

あとがき …… 147

参考文献 …… 152
資料 秋田弁護士会「成瀬ダム建設計画に関する意見書」…… 1
著者紹介
樋渡 誠(ひわたし まこと)
1968年、秋田県稲川町(現湯沢市)生まれ。家業に従事するかたわら、秋田の文化と自然を見つめつづけている。2001年〜04年、秋田県自然保護指導員。
著書に『さようなら大柳小学校』(2001年、イズミヤ印刷)